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絶えず壊れ続けてきたし、壊れ続けている(壊れてはいない) _ rin art associationGunma2023.4.2 - 5.28

自分のアイデンティティーを探すことが社会的圧力のように迫る現代において、その根底にある「わたし」というフィクションはどのように生まれ、この生の中でどのような性質を持つのでしょうか。どうしてわたしたちは「わたし」を強固に求めたり、ある群衆の中で「わたし」を容易く放棄するのでしょうか。本展示は、学生時代から取り組んでいるシリーズ、近年取り組んでいるシリーズ、そして去年の秋に福岡アジア美術館のレジデンスで制作をしたプロジェクトのインスタレーションで構成されています。展示に向けて構成を考え、制作していく時間は、これまでの活動を一度自分なりに紐解き、そしてまた縫い合わせて結び直していくような作業でした。思えば、どうしてわたしたちは「わたし」というフィクションを背負って生きていくのだろう。その問いに身体を介して応えていくことが制作だったように思います。そして、近年パフォーマンスやインスタレーションの制作を通して、少しずつ、「わたし」から「わたしたち」へと興味が広がっているのを感じます。本展示にご来場いただく方々と共に、わたしたちの生に触れ、共に考察する機会となることを願っています。

−−ソー・ソウエン

Photo
Shinya Kigure

rin art associationGunma, Japan

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