Your Body is the Shoreline _ √K ContemporaryTokyo, Japan 2023.9.14 - 10.16
わたしたちの身体はどうしてこんな形をしているのでしょう?どうしてわたしたちは傷つきやすい身体で生きていくのでしょう?大切な物を守るため身体を使うとはどういうことでしょう?そもそもわたしや身体ってなんでしょう?わたしの制作の根底には、いつもこのような問いが横たわっています。お臍、呼吸、卵といった生命と深く関わりのある物や事象を扱った作品で構成される本展では、普段わたしたちが「わたし」や「身体」と呼んでいるものにまつわる疑問から出発し、作家や鑑賞者の身体を介しながらわたしたちの「生」について考察します。身体を有する「個」として生きることを前提とする現代の社会において、「わたしの身体はわたしのもの」という考えは(ジェンダー、階級などにおける)様々な闘争のもと確立されてきました。そうした進歩とはうらはらに、「自分自身」という言葉に代表されるような「わたし=身体」という前提は、無数の他者性に満ちた身体という枠組みを、自己により完全にコントロール可能であるという幻想を生むに加え、他者と区別することで生まれる「わたし」という確固たる線引きは個人主義や孤独、大きな分断と背中合わせとなる危険性ももたらします。本展が、上に述べた人類の革命の歴史に敬意を払いつつ、身体というわたしから近くて遠い場を探求する様々な実践を通して、生きることがもたらす傷やジレンマを眼差し、解きほぐしていく機会になることを願っています。
−−ソー・ソウエン
- Performance
- <The Egg>
- Performer
- Soh Souen, Sara Milio
- Photo
- Yumi Nomura, Mayo Kobayashi